普段からよく勘違いや見間違いをしたり、記憶がごっちゃになったりすることが多かった私ですが、この本を読んで「なるほど、こういう理由でそうなっていたのか!」ということがわかりました。
著者曰く、脳は錯覚をするもので、そしてそもそもこの世界をありのままに見ている人などいないそうで、もうそう考えると気が楽になります(笑)。
ただしこの本はいかに私たちの脳がダメダメかという説明ではなくて、そういった脳の仕組みやはたらきを理解し、「自分は何も見ていなかった」「何もわかっていなかった」と自覚することで、実は新しい脳に進化するための一歩を踏み出せる、というすごい本なのです。
400Pを超える厚い本ですが、脳がいかに錯覚するかがわかるいろいろな図版やイラスト、テストなどがふんだんに盛り込まれているほか、脳の働きに関するちょっとしたトリックというかトラップというか、そんなものがあちこちにしかけられています。
原書になるべく近くなるようにDTPの担当の方と細部までこだわって編集しました。
ページの下部には目の錯覚をチェックするパラパラ漫画が入っていますが、これなどはその白眉で、担当の方が1つ1つ手作業で配置してくださいました。
他にもいろいろ仕掛けがありますので、楽しんでいただけたら嬉しいです。
この本を読むことで、「脳が変わる」と著者が言っていますが、編集を担当したことで、私の脳も変わっているのでしょうか……?
978-4-7631-3492-9

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