「平成」の31年間で、刷り回数の多かった(何度も重版をした)
サンマーク出版のロングセラー書籍を集めてみました。
<1位>『生き方』
著者:稲盛和夫
129刷、平成16年8月刊行、130万部
平成16年の8月に刊行されて約15年。
今でも毎年増刷を続け130万部を突破しました。
刊行以来たびたび読み返していますが、
毎回のように気づきを得られます。
・寝ても覚めても強烈に思いつづけることが大切
ある願望を実現するためには、並に思ったのではダメで、
すさまじく思うことが大切。
・努力を積み重ねれば平凡は非凡に変わる
目標に向かって一歩一歩積み重ねる地道な努力が必要。
・自分に打ち勝ち前に進め、人生は大きく変わる
利己的な欲望を抑え、自分を甘やかそうという心をいさめること。
それができなければ何事も成し遂げることはできない。
サブタイトルは「人間として一番大切なこと」です。
元号は平成から令和に変わりましたが、
いつの時代でも普遍のテーマですね。
これからも読み継がれていくと思っています。
入学、就職の際にはプレゼントとしても最適です。
(ターサン)
<2位>『小さいことにくよくよするな!』
著者:リチャード・カールソン、小沢瑞穂(訳)
83刷、平成10年6月刊行、173万部
全米でベストセラーとなった本書が
サンマーク出版から翻訳書として
出版されたのが平成10年の5月。
以来、国内でも20年以上もの間、
たくさんの読者の方に読み継がれ、
170万部を超えるロング・ベストセラーとなりました。
ところで、なぜ、この本がアメリカだけでなく
日本でも大反響を呼んだのでしょうか?
その理由を想像するに
おそらく“人の悩みは万国共通”
ということにありそうです。
たとえば、本書にはこんな項目が100個も登場します。
・完璧な人なんて、つまらない
・一年たてば、すべて過去
・むかつく相手を、幼児か百歳の老人だと想像する
・批判は受けとめれば消えていく
・いま、リラックスする
・人が投げたボールをすべてキャッチすることはない
・今日が人生最後の日だと思って暮らそう
いかがでしょうか?
くよくよした気分が一気に吹き飛びそうですよね。
問題に直面したり、気持ちが沈んだりしたときに、
やさしく寄り添ってくれるような、そんな一冊です。
大切な方へのプレゼントとしてもおすすめです。
(でじお)
<3位>『「原因」と「結果」の法則』
著者:ジェームズ・アレン、坂本貢一(訳)
79刷、平成15年4月刊行、66万部
1902年に哲学者ジェームズ・アレンによって書かれた本書は
1世紀以上のあいだ、世界各地で翻訳をされ
今なお、読み継がれているという驚異的なロングセラー本です。
弊社でも4巻までのシリーズ合計部数が100万部を突破し
より読みやすいように工夫がされたベーシック版、コミック版も
人気を集めています。
「哲学」というと難しいイメージを持つ人が多いかもしれませんが
本書は96ページほどのコンパクトな分量のなかに
「私たちは自分の思いによって創られている」という
シンプルなメッセージが綴られています。
シンプルだからこそ、そこにある言葉がストレートに響き、
初めて読んだときに受けた衝撃は大きなものでした。
この本が世界各国で発売され、売れ続けているということは
どのような歴史をたどり、どのような文化が根付いていようとも
人として根本にある大切なものは、国も宗教も人種の違いも
何もないのだと気づかされます。
目に見える物質的なものや、「情報」という目に見えないものさえも
あふれかえり、物事をより煩雑に考えすぎてしまう傾向がある現代。
何かにいき詰まってしまったり、他人と自分を比べてばかりいたり、
自分が置かれている環境を受け入れられなかったり、
生きていると苦しいことや悲しいことは必ず訪れます。
そんな心を休めたいときにそっとページを開けるように、
そばに置いておきたい1冊です。
(さよ)
<4位>『コーヒーが冷めないうちに』
著者:川口俊和
73刷、平成27年12月刊行、85万部
「――4回泣けます」と銘打った、こちらの小説。
発行部数は現在85万部を突破。
昨年、有村架純さん主演により映画化も果たしました。
注がれたコーヒーが冷めるまでの
わずかな時間だけ過去に戻れる
不思議な喫茶店「フニクリフニクラ」と、
そこに訪れた4人の女性たちが紡ぐ、
家族と、愛と、後悔の物語となっています。
ぼくは、この本を読んで、
5回泣きました。
もちろんそのうちの4回は、
小説があまりにも感動的だったからです。
特に、第2話となる
「夫婦・記憶が消えていく男と看護師の話」は、
今でも思い出し泣きをしてしまいそうなくらいです。
それで、ぼくが言う「5回目の涙」というのが、
この小説に存在するもう1つの物語に触れた時でした。
そのエピソードのタイトルは、
「編集者がこの本にかけた情熱」です。
サンマーク出版といえば
自己啓発書や健康書、または実用書を
主戦場としてきた出版社です。
そのため、小説の売り方を知りません。
つまり、小説を出すことは、
編集者にとっては
未開拓の地に飛び込むことを意味し、
本の「作り方」から「売り方」まで、
すべてが新しい挑戦。
毎日が手探りの状態となります。
はっきり言って、ストレスフルなのです(笑)。
そんな中、情熱を冷まさず
出版までこぎ着けただけならまだしも、
会社を代表する大ベストセラーにしてしまうなんて……。
「事実は小説より奇なり」とは言いますが、
この言葉を改めて実感させられる出来事でした。
本書の制作秘話(奮闘記)については、
以下のサイトでもくわしく紹介されています。
ぜひあわせて、お読みくださいませ。
■『コーヒーが冷めないうちに』営業と編集の奮闘記。
(キッシー)
<5位>『病気にならない生き方』
著者:新谷弘実
57刷、平成17年7月刊行、140万部
この本は平成17年の刊行で、
小社の8冊あるミリオンセラーのうちの1冊です。
これに続く2巻と3巻はもちろん、
図解やレシピ本もベストセラーになり、
文庫になってもよく売れています。
人はやはり、「病気になりたくない」のだな、という
当たり前ですがシンプルな心理に改めて気づかされます。
「肉とスタミナは無関係」「ヨーグルト神話は疑問」
「マーガリンはやめてバターに」「白米は死んだ食べ物」
「お酒とタバコは最悪の生活習慣」……
今では一部認められてきた説もあるとはいえ、
当時はなかなかセンセーショナルな内容と、
ダスティン・ホフマンやスティングなど
著名人を山ほど顧客に持つ米国の名門医科大学の教授が
30万例以上の胃腸を検査してたどりついた
「太く、長く、生きる方法」ということで、
本当に話題になりました。
著者の新谷先生には一度お会いしたことがありますが、
70代とは思えない若々しさにびっくりした記憶が。
ツヤツヤ・ピカピカのお肌でにこにこと微笑まれていたのを
今でもよく覚えています。
今読み返しても、その説得力は色褪せないこの本、
全部ではなくても、出来そうなものだけ拾って
自分の健康法に加えるのはありだよね、と思います。
(ジョセフィーヌ)
<6位>『「ついていきたい」と思われるリーダーになる51の考え方』
著者:岩田松雄
48刷、平成24年10月刊行、36万部
「リーダーは、弱くてもかまわない。」
この本の帯ネームが私は好きです。
リーダーと聞くと、強くてなんでもできて、
みんなをひっぱっていく人といったイメージがありました。
でも本書を読むとそんな必要はなく、
著者の岩田さんのように
まわりに推されてリーダーになることもあるのだとわかります。
リーダーは権力などではなく、
人として正しいことを行うこと、
自分自身の内面的な人間性を高めること、
これにつきるということがわかります。
会社で管理職になった方、
グループのまとめ役になった方、
部活のキャプテンになったという中高生、
飲み会の幹事といった、
あらゆる方々から長~く愛されています。
何年かぶりに読み返してみましたが
何度読んでもわかりやすく、心にしみます。
新しい時代、新しいリーダーの考え方を
本書から手に入れてください。
(やまけい)