美術の成績が「2」のわたし。
絵を描くことが苦手なので写真をやっています。
一人目を産んだ産休明け、刊行される書籍の中で一番楽しみにしていたのが、
アートディレクター森本千絵さんの『アイデアが生まれる、一歩手前のだいじな話』でした。
Mr.Childrenのファンではないけれど、ヒット曲の数々は知っている。
でももっと興味があったのがアルバム「SUPERMARKET FANTASY」のジャケット。
収録曲の「エソラ」のミュージックビデオとメイキング動画にもくぎ付けになりました。
ポップな配色でストーリーもあって、ファンじゃなかったはずのミスチルがすごく身近になったのでした。
これらが森本さんのアートディレクションだと知り、そこからアルバム「HOME」も聴いたほどです。
本書では森本さんのアートの秘密が垣間見れます。
あのポップな色使いとともに、設定がある、ということ。
まさに「アイデアが生まれる、一歩手前のだいじな話」です。
刊行時にトークイベントがあり、もちろんお手伝いスタッフに名乗り出ました。
トーク内で印象的だったのが「結婚や出産も、わがままと言われようが全部やりたい」といった言葉でした。
男性社会といってもいい業界の中で、女性の先頭をあゆむポジションであるからこそ、
女性であることで得られる経験すべてをやりながらも仕事もちゃんとやる。
そういう生き方がしたい、とおっしゃられていて心の中で拍手喝采でした。
控室で少しお話させていただいて(ちゃっかりサインもいただき)、
上記のことを「涙が出そうになりました」とお伝えしました。
わたしは子持ちには見えなかったようで、森本さんは驚いてらっしゃいましたが、
仕事との両立の難しさを「どうにか変えたい」という思いは、お互い一緒だったと思います。
その後、森本さんもご出産され、子育てと仕事をバリバリこなされているのを拝見して、あのときのお話を思い出します。
森本さんのおかげでわたしや社会が「ちょっと明るく」なっている気がするのです。
パートナーや家族、会社の協力があって子育ても仕事も両立ができる。
「わたし」でいられるし、「母」でも「妻」でもあること。
(サンマーク出版に関していうと、産休や看病でのお休みを「わがまま」なんて言われません。
男性社員の育休もわがままだなんて言われません。
みんなが大事にしたいものを大事にしてくれる会社なんです。)
本の紹介のはずが、会社の紹介になってしまいましたね(汗)。
二人目の産休明けは新型コロナウイルスによる緊急事態宣言からはじまりました。
波はあるものの今も脅威が続いていますし、世界を見れば暗いニュースも飛び交います。
それでもどこかで明るい「希望」を探しているんです。
誰かの大切なものを大切にする。
それだけでみんなハッピーになれるはずなんですけどね。
久しぶりに本書に触れて、森本さんのアートに触れて、元気をもらいました。
(マミリン)