「せっかく感動したのにうまく言葉にできないの、マジでどうにかしたい」
本書の帯には、この言葉が大きく載っています。
これは担当編集である僕の本音であり、この本の出発点です。
心を震わされた映画、毎週楽しみにしていたドラマ、一気読みした小説、はたまた自分の担当書まで、文章で誰かに勧めたいと思うことはたくさんあります。
でも、いざその思いを書こうとしたときに、手が止まってしまうのです。

「面白い!」「よかった!」「やばい!」出てくるのはこんな“誰でも書ける言葉”ばかり……。

もっと自分の言葉で、この気持ちを自由に書く方法を知りたい! 
それなら本にしよう!! 

……完全に私欲です。

せっかくなら、感動の言語化が抜群に上手で、僕が一番好きな文章を書いている方に著者としてご一緒してもらおう。
それなら、ブログを数年愛読している「かんそう」さんだ! 
メールしよっ!! 
完全に職権濫用です。

こうして、この世のあらゆるエンタメを尋常じゃない熱量で書いているブロガーであるかんそうさんが、文章を書くときに考えていることを「全て」1冊にまとめてくださいました。
僕自身が一番読みたかった本です。
今はただこの職権濫用が何らかの罪に問われないことを願うばかり。
最後に、本書の「はじめに」より冒頭の3行を引用します。
1冊くらい、こんな始まり方の文章術の本があってもいいのではないでしょうか?

——以下、本書「はじめに」冒頭より
昨年6月、担当編集さんから「文章術について本をご執筆いただけないでしょうか?」とメールが来たとき、こう思いました。
「死んでもやるか」と。

978-4-7631-4137-8

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