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書籍の詳細

Econofakes エコノフェイクス
トーレス教授の経済教室

著者:フアン・トーレス・ロペス /
訳者:村松 花

定価:1,760円 (10%税込)
ISBN978-4-7631-3996-2 C0030
四六判並製 本文236ページ
2022年12月20日初版発行
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「経済の10のウソ」にだまされ、一生を棒に振らないために!
本当に正しい経済学を、僕は教えたいと思う。

経済学は、難解で抽象的な数式で提示されると、科学的で議論の余地のない真実のように見える。「科学」には普遍的な「法則」が必ず存在する。しかし、じつのところ、経済学の分野はそのような法則にもとづいたものではなく、ゆがんだイデオロギーによって導き出された「ウソ」で満ちあふれている。そして、これらの虚偽によって一部に権力や富が集中するシステムが正当化されているのに、私たちの多くはそのことに気づいていない。
応用経済学が専門の著者によって、本書では我々の生活と富の分配方法に大きな影響を及ぼしている経済に関する10のウソが解きあかされる。「資本主義とは自由市場と競争の経済」「社会の高齢化で年金制度は行きづまる」「雇用創出のために賃金を下げるのはやむをえない」など、社会システムの根本にまつわる「ウソ」について、経済の素人でもわかるように解説、最後には「ホント」が示される。世の中の常識と思われていることに疑問を持つことを教えてくれる一冊。

目次より

はじめに
第 1 章 ヒト、食料、モノ……いっぱいあるのに足りない
第 2 章 経済学を「高尚な学問」にしたがる専門家たち
第 3 章 需要と供給の狂騒曲
第 4 章 世界のダイヤモンドの75%が一社に集中する不思議
第 5 章 生産性と報酬の不思議なワルツ
第 6 章 無から40ユーロを生み出す銀行
第 7 章 給与を下げれば企業の利益は増していくのか?
第 8 章 社会の高齢化と年金制度の関係
第 9 章 自由な貿易など存在しない。それは便利なフィクション
第 10 章 国は税金で無駄な公共支出を行うべきではない
結  論 経済学のウソにだまされつづけないために


著者紹介

1954年、スペインのグラナダ生まれ。セビリア大学応用経済学教授。数多くの科学書や実用書の著書があり、いくつかはベストセラーとなった。同大学ではさまざまな要職を歴任し、あらゆる種類の機関や社会的組織に協力している。「コミュニケーションの経済学」や「法の経済分析」などをテーマにした著作や現代の経済問題や近年の経済危機について扱った著作が注目されている。『Economíapara no dejarse engañar por los economistas(仮邦題:経済学者にだまされないための経済学)』(Deusto、2016年)など著書多数。

訳者紹介

エウロペア・デ・マドリード大学大学院修士課程修了。駐日外国機関で貿易や文化関係の業務に数十年従事する傍ら、スペイン語圏諸国と日本の文化にかかわる記事を日本やスペイン語圏の書籍や雑誌に寄稿、およびスペイン語圏のスポーツや社会科学分野の書籍の翻訳を手がけている。


担当編集者より一言

ボクもそうですが、経済学は科学であり、高尚でその理論には抗えないと多くの人は思っていると思います。しかし、じつはそうではなくて、現代経済学は特定のイデオロギーに支えられていてお金持ちや現状の体制を守る傾向があると著者は言っています。ですから現状を嘆いて「給料はなかなか上がらなくてもしょうがない」とか「年金制度は行き詰まっても仕方が無い」とネガティブに考えてばかりではいけないのです。この本を読めば今の経済の仕組みがよくわかり、お金や経済的な面でも前向きになれるはずです。
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