編集者という仕事柄、本をつくる過程で著者に時には何百という質問を投げかけます。なぜなら質問をすることで、著者自身に考えをよりいっそう深めてもらえるからです。ところが、わが身を振り返ってみると、意外と自分には質問を発していないことに、あらためて気づかされました。要するに、自分の人生について突き詰めて考えるという作業を、じつはほとんどやっていなかったということです。「質問力プロデューサー」という一風変わった肩書きをもつマツダミヒロさんに初めて会ったとき、つくづくそう思わずにはいられませんでした。この本が、多くの人にとって、自分自身の人生を見つめるきっかけになればと願っています。