小林正観さんから「つきあい方」をテーマに本をまとめましょう、というお話をいただいたのは、２０１１年の夏頃のこと。久しぶりにお会いした正観さんは、２年にわたる闘病生活でだいぶやせられたご様子でしたが、ご本人は「だいぶ元気になりました」と笑顔でおっしゃっていました。執筆や取材などができないので、内容をご自身で録音して送ります、とのことでしたが、それから約２か月後の１０月１２日、突然の訃報を聞くこととなりました。
以降、宙に浮いたままになっていた本書の企画がふたたび動き出したのは、４年後の２０１５年の秋。最期の１ヶ月に正観さんが各地で行った「つきあい方」シリーズの講演会の音源をベースに、これまでのご著書からも代表的な内容を盛り込み、再編集しました。新しい情報も含んで独自の展開をみせながら、正観さんのメッセージの全貌を見渡せる本にできあがったのではないかと思います。
本書を通して正観さんの楽しい人となりや語り口を思い出していただくとともに、正観さんが最期に伝えたかったメッセージをお伝えすることができればうれしいかぎりです。