※本書は電子書籍オリジナル作品です。
福島第一原発の事故にともなう放射性物質の大量放出が、日本だけでなく世界中の人々を脅かしています。たとえ原子力発電所からの放射性物質の放出がおさまったとしても、すでに体内に取り込んでいる可能性も大いにあり、そうでなくても、飛散した放射性物質が飲料水や土壌・海水を汚染させ、作物の安全性が日々問題となっています。さらには国内だけでも50基以上ある原発の存在と今後の事故の可能性など、心配の種は尽きません。
このような危険性を早くから警告してきた岡部賢二先生は、すでに2009年、ある雑誌に「放射線に負けない食生活の知恵 」というタイトルの文章を寄せていました。そのなかで「陰陽の尺度を使って放射線を見ていけば、対策を講じることができる」と述べています。
それは、長崎での被爆後、日本の伝統食品で、患者や病院スタッフに原爆症を出さなかった、秋月辰一郎医師の体験をご存じだったからです。
さらに岡部先生は、「腸内細菌を整えることが、放射能退治の要」といいます。健全な腸でいい状態の血液を造ることこそが、放射性物質によって冒された身体の状態を改善していくいちばんの方法なのです。
そこで重要な働きをするのが、みそやぬか漬けといった植物性の発酵食品。チェルノブイリ原発事故の際には、日本のみそが多くの人々の生命を救ったという事実があります。
本書は、放射性物質が身体に及ぼすしくみと影響、そしてそれに対抗する日本の伝統食品を解説した、放射線から身を守るための決定版ガイドです。
【目次より】
第1部 放射性物質の正体と対抗する食事
1、 放射線は強力な「陰性エネルギー」
2、 放射線は体を冷やし、免疫力を下げる
3、 放射線はプラスイオンを発生させ、活性酸素をふやす
4、 放射線は腎臓機能を衰えさせる
5、 放射性物質は体内で濃縮され、蓄積される
6、 体内に入り込んだ放射性物質を排出する
7、 陽性の食事で、陰性の放射線に対抗する
8、 放射性物質と性質の似た物質を先に摂取する
9、 発酵食品で腸内良性菌の働きを高める
10、 亜鉛の多い食品で、傷ついた遺伝子を修復する
11、 葉緑素や炭で血液を浄化する
12、 よくかんで体内酵素を活性化させる
13、 放射能から身を守る「おむすび」の力
14、 「煎茶・果物・アルコール類」は産地や栽培法、製造法を確かめて
第2部 日本の伝統食品で放射性物質に打ち勝つ
みそ・・・アミノ酸の解毒力で放射性物質を排出する
塩・・・陰性の放射線に極陽性のナトリウムが対抗する
しょうゆ・・・発酵パワーが腸内環境をよくし、放射性物質の排出を促す
梅酢・・・梅酢漬けで放射性物質を中和し、殺菌・解毒する
昆布・・・甲状腺を守り放射能による奇形や発育不良を防ぐ
ひじき・わかめ・のり・・・放射能の影響を受けやすい腎臓の薬となる
れんこん・・・ネバネバが放射性物質を吸着、排泄する
きのこ・・・脂肪代謝を高めて放射性物質を排泄する
大豆・・・ソフラボンが、乳がんや前立腺がんを防ぐ
あずき・・・豊富な亜鉛が、放射能による奇形や発育障害を防ぐ
黒ごま・・・ 放射能から身を守る食品の代表選手
こんにゃく・・・グルコマンナンが放射性物質の排泄を助け、大腸がんを防ぐ
梅干し・・・腸内腐敗を防ぎ、唾液の分泌をふやして放射能被害を軽減する
たくあん・・・乳酸菌がダメージを受けた腸内細菌を回復させる
納豆・・・骨髄の新陳代謝をよくして放射能による白血病を予防する
甘酒・・・放射線被ばくで引き起こされるがんや老化、記憶力低下を防ぐ
など、放射性物質に対抗する多数の食品を解説しています。